ドットゲイン
ドットゲインとは中間調において色の差が発生する現象を指す。オフセット印刷においては不可避の現象。
データ上50%であるはずの網点をオフセット印刷機にかけると、仕上がり印刷物はそれより濃い色で発色される。
従って、オフセット印刷が前提の場合、これを見越したデータの作り方をすることが望ましい。
原因1:物理的ドットゲイン
インキを紙に転写する際、ブランケット胴と圧胴に挟まれた紙に圧力をかけるのだが、この時点で網点が若干潰れ、実際の大きさより大きめの網点となってしまう。
ただし、これについてはあまり目くじらを立てるほどではないらしい。
原因2:光学的ドットゲイン
一般にドットゲインと言えばこちらを指すことが多い。
紙の質により光の反射率が違う。
コート紙のように発色がよくなるよう塗膜をコーティングされた紙は反射率がよく、ドットゲインが抑えられる。
新聞紙のように粗い紙は反射率が悪く、ドットゲインが大きくなる。
また、網点が小さく密集している場合もドットゲインが大きくなり、新聞印刷における線数が100線程度と低めなのはこれが理由である。
参考:
- 株式会社インフォルム様「ベタ濃度とドットゲイン」
- 社団法人日本印刷技術協会様「印刷品質のために数値管理」